アルコール脱出記~我慢の日々のストレス解消手段~
はじめに
私はアルコール乱用から自力(と医者)で脱出しました。
詳しくは前回記事をご覧ください。
アルコール依存同様、精神的にも肉体的にもアルコールに頼って生きてきたので、そこから離れるのは天地がひっくりかえる衝撃を受けます。飲みたいのに飲めないストレスです。この記事ではストレス発散の為に私がしていたことを書いていきます。
こまめに散歩する
シンプルです。運動は心にもよいのは有名ですが、お酒がない手持ち無沙汰感をやわらげるのにも役立ちました。
なんとなく、おもむろに、意味もなく、近所をうろうろ。
歩いている間はお酒を飲みたい衝動に駆られずにすみました。
ガム、甘いもの、ソフトドリンクで口さみしさをまぎらわす
お酒がないと口がさみしいです。まぎらわすにはガムやお菓子が手っ取り早いです。
こまめにお水を飲むのもよいですね。
イライラしていると噛みたくなるのでガムを大量に噛んでいました。
お菓子も食べるので、残念ながらお酒を飲んでいた時より体重が大幅アップしました。
でも”ダイエットより断酒”を胸に価値ある行動だと信じこませて頑張りました。
食べている間は飲みたい欲求をごまかせます。
お酒を見ない、お酒売り場を歩かない
我慢には想像以上のエネルギーを必要とします。そんなエネルギーは使わない方がいい。また飲み始めるリスクは限りなく減らしたい。
そのためには見ないことです。
日本に暮らしていれば、酔っ払いが外を歩き、テレビを付ければおいしそうにお酒を飲むCMが流れ、社交辞令は「今度飲みに行きましょう」、コンビニでもスーパーでもそこら中にお酒がある。
もはや異常な環境なので環境ごと断ちました。
酔っ払いからはお酒の匂いを感じて反応してしまうので、そばを歩かないよう気を付けて、繁華街近くを歩くのも避ける。
テレビはなるべく見ない、あるいはお酒のCMと分かった瞬間消す。
コンビニやスーパーはお酒の陳列棚の通りを歩かない。
映画も気持ちよさそうに酔う人々が出てくるので見る映画を厳選していました。
どうしても見なければならないところを歩く時は、持ち歩いているサングラスをかけてお酒と距離を置きました。
どうしてそこまでするのかというと、画像は破壊力が強すぎるからです。
反応してから拒絶するほど自分は強くないのだと素直に認めました。
まず先に環境から変える、この考え方は今でもとても役に立っています。
ベンゾジアゼピン系の薬
イライラして焦りと不安でいっぱいの心には処方薬が良く効きました。
薬を飲んでしばらくは安心していられる。そう思っていたので、以前から多かったこの系統の薬に依存し薬の量が増えてしまいました。
お酒と薬を一緒に飲んで睡眠をとっていたので、アルコールがないと眠れない。眠れないから薬を飲む。
そんな負のスパイラルに突入しました。
それでも、アルコールをやめて薬に依存することを選びました。
アルコールをやめてから薬を減らす計画でした。
薬は医師の処方がないと手に入らないので医師にコントロールしてもらえるし、多かったら怒ってもらえます。
お酒は何の許可もなく自分で買えてしまいます。
この差は大きい。
このブログを読んでくださった方に薬をおすすめしたくはありません。
でも、アルコールをやめるための合理的な選択肢の一つとして薬があると分かっていれば、選択肢が他にあるという余裕が生まれます。
苦しいときにさえ余裕がある。これは自分を追い詰めないためにとても大事な考え方です。
道具は使いよう、うまくつきあいましょう。
一人カラオケに行く
ストレス発散手段としておなじみですが、効きました。
歌うと口さみしさもまぎれます。踊って歌うのもよいですね。
怒りのエネルギーを歌って巻き散らしましょう。
散歩しながらこっそり歌うのも良いです。
お勧めしないストレス発散方法
やけ飲み。
今すぐやめましょう!!!
苦しくて苦しくて手を出してしまう日は私もありました。
深く後悔し、また一からのスタートになりました。
後悔を刻むために、飲んでしまった時は医師に報告することを自分との約束にしていました。
「今日だけは飲まない」そう決めて乗り越えた日々を、何回もとことん褒めてあげる。
私は〇日飲んでないと励ます。
自分が自分の一番の応援団になりました。
そして自分との約束を守れる自分に自信がつきました。経験から生まれる自信が心にもたらす影響は大きいです。
暴力をふるう(自他とも)
今すぐやめましょう!!!追い詰められているサインです。
医師に相談したほうがいいでしょう。
自力でする対策として、
・外を歩く
・おいしいものを食べる
・好きなことをする
・体が楽な服を着替える
・シャワーを浴びる
など五感を満足させてあげるのが効果的です。
また、今いる場所から体ごと移動してしまうのは、ストレス解消になります。
外で不快なら他の場所へ行くか家へ帰り、家で不快なら外へ。
私は服を着替えて落ち着くこともありました。触覚が過敏な傾向があったようです。
まとめ
”お酒を飲まない人のふりをし、素行が健全なふりをした1日をどれだけ積み重ねるか”
が断酒の成功のカギだと思っています。
日がたつごとに段々”ふり"をするのが楽になり、当たり前の日々になりました。
3年くらい経って、私は大丈夫と思える日が来ました。
今苦しんでいる方に、苦しんでいる方のご家族に、希望を持っていただけたら
嬉しいです。